『LIVE』 Vol.25
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「スローエイジングのための セルフコントロール」同じ歳でも若く見える人とそうでない人がいます。それは人によって老化のスピードが違うからだといいます。しかも老化のスピードは自らが遅らせることができるのです。そこで、老化について詳しい白澤先生にお話を伺いました。取材・文:土原亜子知っているようで知らないエイジングの事実老化のコントロ―ルには、悪い環境をまず変えること「アンチエイジング」という言葉は日本ですっかり定着しましたね。アンチエイジング、つまり抗加齢は、「老化に逆らう」という意味です。アンチエイジング療法は、そもそも60歳の人に成長ホルモンを注射して30歳くらいのレベルまで血中濃度を増やすと、皮膚が厚くなり、筋肉量が増えた、年齢が逆行したというところから始まりました。ところがその後、研究が進み、成長ホルモンを打っても1個1個の細胞が若返るわけではないことがわかりました。つまり、年齢を逆行するという考え方そのものに無理があったのです。 1~5の事実を読んでいただいたように、加齢や老化のプロセスを制御(コントロール)して緩やかにしていくことは生活習慣(環境)を変えることによってできます。こうした老化のプロセスを制御することを「加齢制御医学」といい、私もその考え方を研究、提唱しています。 加齢制御医学は、いわば老化予防医学。アンチエイジングといって美容整形で見た目を若返らせるのとは違い、体の内側、つまり細胞から、老化のプロセスに働きかけて加齢をコントロールしていくという考え方。そのカギは「悪い影環境、習慣を自ら変える」ということなのです。老化のスピードを食い止める長寿遺伝子はコントロールが可能老化のスピードを支配しているのは、「時間」だけではない 少し専門的な話になりますが、まず、老化という現象を細胞レベルで見てみます。私たちの体内の細胞には「テロメア」というものがあります。これは染色体の末端にキャップのようについて、DNAを守る役割をしている構造体です。テロメアは通常、加齢とともにどんどん短くなり、最後には消えてしまいます。 例えば皮膚細胞のなかでも肌の弾力を保つ「エラスチン」という物質をつくっている細胞のテロメアは、50歳くらいになると非常に短くなります。テロメアに守ってもらえなくなると、染色体の中のDNAは分解酵素などに攻撃され、エラスチンを作るという役目を果たせなくなる細胞が増えてくるわけです。そうするとハリを失った肌、シワが目立つ肌になってくるのです。 このテロメアに関する調査で、加齢という要因だけでテロメアが短くなるわけではないという結果が出ています。1,122人の女性を対象に行ったロンドンの調査で、太っている人は、そうでもない人よりも白血球のテロメアが短く、その速度が年数にして10倍も速かったという結果が出ています。また、タバコを吸う人は、吸わない人の2倍の速さで短くなりました。運動をしない人もテロメアが短くなるスピードが速いというデータも導きだされました。 つまり、老化のスピードを支配しているのは「時間」だけではないのです。生活習慣が大きく影響を及ぼしていることがわかります。 私たちの細胞の中には、「長寿遺伝子」と呼ばれるものがあります。この遺伝子をオンに操作すると、生物の寿命が延びます。さらに長寿遺伝子は、実は寿命だけでなく、老化のプロセスをコントロールしていたことも研究で明らかになりました。 17年間カロリー制限をしたアカゲザルとカロリー制限していないアカゲザルの実験結果があります。 前者は、体重が一定であり、若々しく長生きしました。一方後者は、4割も体重が増え、老け込み方も著しかったのです。これは、前者がカロリー制限という生活習慣(環境的要因)によって、長寿遺伝子をオンにすることができたということです。 長寿遺伝子の働きは、DNAが傷つくのを防ぐ役割をします。そもそも老化とはDNAが傷ついていくプロセス。たとえ二十代、三十代でも、長寿遺伝子のスイッチがオンになっていなければ、老化のスピードが速まってしまうのです。456AGINGWithHow to be happy007

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