『LIVE』 Vol.26
8/33

しなやかな、体幹お話を伺った方石川英明さん日本でのピラティス指導の男性第一人者。各種スポーツのトップアスリートたちのフィジカルトレーナーとして活躍。新しいボディワーク「BODY CIRCLE」を開発。 床に寝転がり、気持ちよく手足を伸ばす。そしてゆっくりと寝返りをうつ。この一見ダラダラしているような動き。お昼寝ではありません。石川さんが創りだしたれっきとした新しいボディワークなのである。「朝起きて、まずすることといえば“伸び”ですよね。パソコンなどにずっと向かっているときも、 “伸び”をしたくなりませんか。つまり、同じ姿勢でいて体が固まると人は本能的に伸びたくなるのです。この伸びに寝返りという動作を入れたのが「BODY CIRCLE」です。じつはこれもピラティス同様、人本来の動きを取り戻すためのメソッドなのです。ピラティスの重要なポイントとしてアライメントを整えると言いました。胸郭と骨盤の位置関係、内臓を所定の位置に戻すということですね。そして、アライメントを整えることで、関節の可動域を広げ、筋肉も自然な動きを取り戻すというのがピラティスの目的でした。それを床の上でやろうというのが「BODY CIRCLE」なのです。上下に立体的に伸びるため、下垂気味の内臓が引きあがり、胸郭や骨盤も動きます。さらに伸びという動作によって、関節の動きも広がるわけです。このボディワークは、自分の体の不調(腰痛など)やその改善といった変化を気付きやすい特徴があります。もちろん、日常的に年齢も問わず誰もが安全に行えるので、ぜひトライしてみてください」石川さんの新・ボディワークは、「寝返り」から誕生した「BODY CIRCLE」伸びをしてゴロゴロするだけでいいの?できる人、というのは、体幹の内臓の位置が正しくて、それに付随する関節や筋肉がしっかりと正しく機能しているということなのです。 ピラティスはエクササイズについて腹筋や筋肉という言葉を一切使っていません。つねに言うのは「胃(ストマック)を上げろ!」です。そもそもピラティスというボディワークは、人としての本来の動きを取り戻すためムーブメント(動き)なのです。ですから固有の筋肉を増大させることはむしろ動きを阻害するという考えなのです。そして胃をあげろというのは、加齢や環境、重力によ 体幹の臓器が所定の位置に置かれていないと、顕著に表れるのが、ウエストやヒップ周りに肉がつきやすくなるという。「肋骨と骨盤の間にある臓器が下垂していると、その位置関係でしか周囲についている筋肉も動きません。体幹の筋肉の動きが悪くなれば、とうぜん脂肪がつきやすくなります。下腹が出たり、お尻が垂れたり、といったいわゆる脂肪の下垂もおきてくるわけです。そこで正しい位置関係をとるということ、アライメントが大切なのです」 さらに、体を鍛え上げたアスリートたちでさえも、このアライメントが崩れていることで体幹の筋肉を動かすことができていない場合が多いという。「鍛えることに人一倍努力をしている彼らでも、腰痛やケガといったスポーツ障害に苦しんでいる人が少なくありません。こうした原因のひとつに、やはり体幹のアライメントが崩れている場合が多いのです。しかも、ハードなトレーニングを積んでいるため、体幹には大きな筋肉がついています。アライメントが崩れたまま大きな筋肉がついてしまっていて、その位置関係でしか筋肉や関節が動かせていない状態。簡単にいえば可動域が狭く体が硬いということなんです」体幹を動かせていないから起きるトラブルこの新ボディワークは、運動指導者はもちろん治療家やセラピストからも大注目! 詳しくはウェブサイトを。www.bodycircle.jp3って胃が下垂しやすく、その結果、人本来の動きに制限が起きて健康を害したりケガをしたり、またエイジングのスピードが進めてしまうからなのです。 ですから、実際にピラティスに取り組むときは、筋肉の意識はなく、つねに内臓に意識があり、下垂したものを引き上げるというイメージです。そうやって体幹のアライメントを整え、関節の自然な可動域を取り戻し、人本来ののびやかな動き方を取り戻していくという、いわば「体の内側からの再生」なんです。4 体幹において、アライメントを整えることがいかに大切なことかわかってもらえただろう。「今、フィットネスやスポーツの世界で体幹が注目されていることはとてもいいことだと思うのですが、コアを強化しようとするあまりに動き自体を阻害してしまう傾向が強いですね。踏ん張るお腹に力をいれることではなく、いかに体幹が自由にのびやかに動いていくかが大切なのです。これは美しさにもつながります。見た目でもウエストがきゅっとしまっていて、背筋がすっとのびている人、動きでもしなやかな体の動きがピラティスは人本来の体幹の動きを取り戻す「再生」007

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です